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移行後の法人運営

新制度では主務官庁制がなくなり、法人の運営は自治に委ねられます。一般法人も公益法人も共に自由で創意工夫に満ちた法人運営ができるようになる反面、役員等の責任は重くなり、 経営リスクやディスクロージャーの重要性が高まります。それら経営環境の変化に対応した法人運営が必要となります。

1.コーポレート・ガバナンスの重要性が増します。

法人運営について従来は法令の詳細な規定はなく、俗に箸の上げ下ろしまでといわれるような主務官庁の裁量による指導監督、事前規制が行われてきました。新制度では主務官庁制がなくなりますので、 法人の自治が重要になります。計画(Plan)実行(Do)というアクセルと検証(Check)改善(Action)というブレーキを法人自らの責任において監視・規律すること(コーポレート・ガバナンス)が重要になります。 もちろん、評議員、理事、監事等の代理出席は認められなくなります。

2.役員の責任が重くなります。

従来の主務官庁制の下での法人の役員は無責任で名誉職、無報酬というところも多かったと思います。新制度では、従来はなかった役員の義務や責任が求められます。善良なる管理者としての注意義務、 忠実義務、あるいは社団法人の社員からは株式会社の株主代表訴訟と同様の責任追及も行われるようになります。監事についてもその厳正な監査が期待されており、勿論めくら判などは許されません。 新制度の役員に就任される場合にはその責任を自覚して、責任を全うすることが必要です。

3.乗っ取りを含む経営リスクが高まります。

主務官庁制がなくなり運営が自由にできるように経営環境が大きく変わり、法人乗っ取りを含む経営リスクが高まります。公益法人は暴力団等に支配されると欠格条項に触れて認定取り消しとなるため、 暴力団等からの乗っ取りの対象にはなりにくいと思われますが、財政状態の良い一般法人は反社会的勢力から狙われる対象になりうるので、その対策も必要です。

4.ディスクロージャーの重要性が高まります。

従来の公益法人に関するお金の流れは、国等が税金という形で国民からお金を集め、それを補助金、業務委託費という形で公益法人に分配してきました。新制度で標榜している「民による公益の増進を目指して」 が想定しているお金の流れは、国民が好ましい公益活動をしている法人に直接寄付をする。寄付した人の税金は安くなる。また、寄付の集まる公益法人の活動は活発になり、寄付の集まらない公益法人の活動は衰退し ていく。いわば、国民一人ひとりによって事業仕分けが自動的に行われるようになることさえも内包されている制度であるともいえましょう。
つまり、従来はお金をもらう主務官庁に対する報告が、新制度では国民(寄付者)に対する報告に代わるべきことが想定されています。新制度では事業計画、予算書、事業報告、決算書等の国民への開示 (ディスクロージャー)が重要になります。開示対象並びに質と量と時期(早期開示)の面での改革が求められています。

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